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見本PDF 夏期テキスト | 塾用教材 | 教育開発出版株式会社

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Academic year: 2018

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全文

(1)

─ 38 ─

講 座

10

5 5

  次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 亀 殿 の御 に、大 の水をまかせられんとて、大井の土民に仰 せて、水 を造らせられけり。多くの銭 を給 ひて、数日に営み出 だして、掛 けたりけるに、大 らざりければ、とかく直しけれども、終 に廻

ら で、徒 らに立てりけり。さて、宇 の里 を召 して、こしらへさせられければ、やすらかにゆひて参 らせたりけるが、思ふやうに廻りて、水を汲 み入 るる事、めでたかりけり。 万 にその道を知れる者は、やんごとなきものなり。︵兼 法師﹃徒 ﹄︶︹現代語訳︺ ︵後 が︶亀山離 の御池に、大井川の水をお引きになろうとして、大井の土地の者にお言いつけになって、水車を造らせなさった。︵上皇は︶多くのお金をお与 えになって、︵土地の者は︶数日かかって造り上げて、取りつけたのだが、いっこうにまわらなかったので、いろいろ直してみたが、結局まわらなくて、立っていたそうだ。そこで、︵上皇は、水車の名所である︶宇治の里の者をお呼びになって、こしらえさせたところ、簡単に組み立ててさし上げたが、︵今度は︶思いどおりにまわり、水をくみ入れることは、みごとだったそうだ。 何事につけてもその道に通じている者は、尊いものである。

問一   線①﹁大方廻らざりければ﹂とありますが、何が廻らないのですか。古文中から書き抜 きなさい。

1

問二 にあてはまる、  線②﹁徒らに﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア がんじょうそうにイ 何の役にもたたないでウ いたずらをされたままでエ なかっこう

問三   線③・④を現代かなづかいに直して、すべてひらがなで書きなさい。

 ④

問四   線⑤﹁その道を知れる者﹂にあたる人物を古文中から書き抜きなさい。

問五 筆者の感想が書かれているのはどの部分ですか。古文中から一文で探し、その初めの五字を書き抜きなさい。

問六 この文章で筆者が最も述べたかったことは何ですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 亀山離宮の美しさ  イ 宇治の里の者の器用さウ 専門家の尊さ    エ 水車造りの苦

(2)

─ 39 ─

5 5

  次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 信 といふものありけり。世の中に強 はやりたりけるころ、もし家

さがさるる事もぞあるとて、強盗をすべらかさむ料 に、日暮るれば、家の外に小竹を多く散らし置きて、つとめてはとりひそめけり。ある夜、家近く、焼亡のありけるに、あわてまどひて出 づとて、その小竹にすべりて、まろびにけり。腰 を打ち折りて、年の寄りたれば、ゆゆしくわづらひて、日 経てぞからくしてよくなりにける。いたく支 の勝 れたるも、身に引きかづくこそをかしけれ

︵橘 ﹃古 ﹄︶︹現代語訳︺ 信安という人がいた。世間に強 がはびこっているころ、もしや︵強盗に入られて︶家さがしされる事があるかもしれないといって、強盗をすべらせるために、日が暮れると、家の外に小竹を多く散らして置いて、翌朝はとりかたづけた。ある夜、家の近くで火事があり、あわてて外へ出ようとして、その小竹にすべって、転んでしまった。腰を打ち骨を折って、、ひどく苦しんで、日数がたってやっとのことでよくなった。あまりに用心して支度しすぎても、逆に我 が身にひっかぶるとはこっけいである。

問一   線①﹁家の外に小竹を多く散らし置きて﹂について、次の⑴・⑵に答えなさい。⑴ 小竹を散らしたのはだれですか。古文中から書き抜きなさい。

⑵ どんな目的でこのようなことをしたのですか。古文中から十字で書き抜きなさい。

2

問二 にあてはまる、  線②﹁年の寄りたれば﹂の現代語訳を五字以上十字以内で書きなさい。

問三   線③﹁わづらひて﹂を現代かなづかいに直して書きなさい。

問四   線④﹁我が身にひっかぶる﹂とありますが、この話ではどのようなことを指していますか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 信安の家が火事にあったことイ 火事にあった信安が逃 げおくれたことウ 信安が小竹ですべって転んだことエ 信安の家に強盗が入ったこと 問五 この話から得られる教訓として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア いつでも十分な準備をしておくことが大切だ。イ 急いでいるときほど、落ち着かなくてはいけない。ウ 何事もやりすぎるのはよくない。エ しんぼうすることが肝 である。

(3)

─ 40 ─

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  次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 田 、田 、田 、この三人は兄弟なり。親に後 れてのち、親の財宝を三つに分けて取れるが、庭前に紫樹とて、枝葉栄え、花も咲 き乱れたる木一本あり。これをも三つに分けて取るべしとて、夜もすがら三人僉 しけるが、夜のすでに明けければ、木を切らんとて、木のもとへ到

りければ、昨日まで栄えたる木が、にはかに枯 れたり。田真これを見て﹁草木心ありて切り分 たんと言へるを聞いて枯れたり。まことに人としてこれをわきまへざるべしや﹂とて、分たずして置きたればまた再びもとのごとく栄えたるとなり

︵﹃御 ﹄︶︹現代語訳︺ 田真、田広、田慶、この三人は兄弟である。親の死後、その財宝を三つに分けて取ったが、庭前に紫樹という名の、枝葉がよく茂 り、花も咲き乱れた木が一本あった。これをも三つに分け合おうとして、夜どおし三人で相談したが、夜がすでに明けたので、木を切ろうとして、木のもとへ行くと、昨日まで青々と茂っていた木が、急に枯れてしまった。田真はこれを見て、﹁草木にも心があって切り分けようと言ったのを聞いて枯れたのだ。まことに人としてこのことを。﹂と言って、分けないでおいたところ︵木は︶また再び元のように青々とおい茂った。 *1紫樹=マメ科の落葉低木。ハナズオウのこと。 問一   線①﹁これ﹂は何を指していますか。古文中から三字で書き抜 きなさい

1

問二   線②﹁夜もすがら三人僉議しける﹂とありますが、三人は何について相談したのですか。﹁∼について﹂につながるように、十字以上十五字以内で書きなさい。

問三 にあてはまる、  線③﹁わきまへざるべしや﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア わきまえないかもしれないイ わきまえたほうがよいだろうかウ わきまえないでよいだろうかエ わきまえないだろ

問四 田真、田広、田慶の三人が、木を切るのをやめた理由として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 親がせっかく残してくれた木を切り分けるのは、親不孝だとさとったから。イ 一本の木を三人でまったく同じに分けるのは不可能だとわかったから。ウ 木が枯れたのを見て、木を切り分けるのは心ないことだと気づいたから。エ 木が枯れてしまったので、今さら切り分けてもしかたがないと思ったから。 について

習 問

(4)

─ 41 ─

5 5

  次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ きさらぎのほどより、よろづみな、冬のこころつきて、空のいろうららかにけしきだちて、四方山もかすみこめたるよそほひ、ことに、あけぼののけしき、たとふべき物もなく、あはれむべし。いにしへの人、春は曙 といひけんも、うべなるかな。日の光やぶしわかねば、かずならぬ垣 の内も、Aにかはりてかがやきいで、草木生 ひて、みな、顔色を生じ、花まちがほになごやかなるけはひうれし。日かげも、やうやくのどかになりもてゆけば、人のわざも、ふるとしよりいとまあきありて

いそがはしからず

︵貝 ﹃益 ﹄︶︹現代語訳︺ 二月のころから、すべてのものに、冬の様子がなくなり、空の色にもうららかな様子が現れ、四方の山もかすみがたちこめたありさまで、特に、あけぼのの景色が、B、趣 がある。昔の人が春はあけぼの︵がいい︶と言ったのももっともだ。日の光がどんなに草深いやぶでもへだてなく照らすから、粗 な家の垣根の中も、Aに代わって輝 き始め、草木もはえて、みな、生き生きとして、︵人々も︶花が咲 くのを待ってなごやかな様子になるのはうれしいものだ。日の光も、しだいにのどかになってゆくので、人の営みも、旧年の年の暮れよりもひまがあって、忙

しくなくなる。

問一   線①﹁よろづみな、冬のこころつきて﹂とありますが、人々の生活の変化について述べている部分を古文中から二十九字で探し、その初めと終わりの四字を書き抜 きなさい。

2

問二   線②﹁あけぼの﹂とは、一日のうちのいつごろのことですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 夜明け  イ 昼さがりウ 夕暮れ  エ 夜ふけ

問三 Bにあてはまる、  線③﹁たとふべき物もなく﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア たとえて言えば   イ はなやかでウ たとえようもなく  エ しく

問四 Aにあてはまる季節名を漢字一字で書きなさい。

問五   線④﹁やうやく﹂を現代かなづかいに直して書きなさい。

問六   線⑤﹁いそがはしからず﹂の主語を古文中から書き抜きなさい。

問七 この文章の主題として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 新しい季節の到 の喜びイ 自然と人間とのふれ合いウ 自然の奥 深さエ 古い時代へのあこがれ

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