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講 座
第
古 文
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5 5
次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 亀 かめ山 やま殿 どのの御 み池 いけに、大 おほ井 ゐ川 がはの水をまかせられんとて、大井の土民に仰 おほせて、水 みづ車 ぐるまを造らせられけり。多くの銭 あしを給 たまひて、数日に営み出 いだして、掛 かけたりけるに、大 おほ方 かた廻 めぐらざりければ、とかく直しけれども、終 つひに廻
ら で、徒 いたづらに立てりけり。さて、宇 う治 ぢの里 さと人 びとを召 めして、こしらへさせられければ、やすらかにゆひて参 まゐらせたりけるが、思ふやうに廻りて、水を汲 くみ入 いるる事、めでたかりけり。 万 よろづにその道を知れる者は、やんごとなきものなり。︵兼 けん好 こう法師﹃徒 つれ然 づれ草 ぐさ﹄︶︹現代語訳︺ ︵後 ご嵯 さ峨 が上 じょう皇 こうが︶亀山離 り宮 きゅうの御池に、大井川の水をお引きになろうとして、大井の土地の者にお言いつけになって、水車を造らせなさった。︵上皇は︶多くのお金をお与 あたえになって、︵土地の者は︶数日かかって造り上げて、取りつけたのだが、いっこうにまわらなかったので、いろいろ直してみたが、結局まわらなくて、立っていたそうだ。そこで、︵上皇は、水車の名所である︶宇治の里の者をお呼びになって、こしらえさせたところ、簡単に組み立ててさし上げたが、︵今度は︶思いどおりにまわり、水をくみ入れることは、みごとだったそうだ。 何事につけてもその道に通じている者は、尊いものである。
問一 線①﹁大方廻らざりければ﹂とありますが、何が廻らないのですか。古文中から書き抜 ぬきなさい。
1
①
②
③④
⑤ 問二 にあてはまる、 線②﹁徒らに﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア がんじょうそうにイ 何の役にもたたないでウ いたずらをされたままでエ 奇 き妙 みょうなかっこう
で
問三 線③・④を現代かなづかいに直して、すべてひらがなで書きなさい。
③ ④
問四 線⑤﹁その道を知れる者﹂にあたる人物を古文中から書き抜きなさい。
問五 筆者の感想が書かれているのはどの部分ですか。古文中から一文で探し、その初めの五字を書き抜きなさい。
問六 この文章で筆者が最も述べたかったことは何ですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 亀山離宮の美しさ イ 宇治の里の者の器用さウ 専門家の尊さ エ 水車造りの苦
労
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次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 信 のぶ安 やすといふものありけり。世の中に強 がう盗 だうはやりたりけるころ、もし家 や
さがさるる事もぞあるとて、強盗をすべらかさむ料 れうに、日暮るれば、家の外に小竹を多く散らし置きて、つとめてはとりひそめけり。ある夜、家近く、焼亡のありけるに、あわてまどひて出 いづとて、その小竹にすべりて、まろびにけり。腰 こしを打ち折りて、年の寄りたれば、ゆゆしくわづらひて、日 ひ数 かず経てぞからくしてよくなりにける。いたく支 し度 たくの勝 すぐれたるも、身に引きかづくこそをかしけれ
。
︵橘 たちばなの成 なり季 すえ﹃古 こ今 こん著 ちょ聞 もん集 じゅう﹄︶︹現代語訳︺ 信安という人がいた。世間に強 ごう盗 とうがはびこっているころ、もしや︵強盗に入られて︶家さがしされる事があるかもしれないといって、強盗をすべらせるために、日が暮れると、家の外に小竹を多く散らして置いて、翌朝はとりかたづけた。ある夜、家の近くで火事があり、あわてて外へ出ようとして、その小竹にすべって、転んでしまった。腰を打ち骨を折って、、ひどく苦しんで、日数がたってやっとのことでよくなった。あまりに用心して支度しすぎても、逆に我 わが身にひっかぶるとはこっけいである。
問一 線①﹁家の外に小竹を多く散らし置きて﹂について、次の⑴・⑵に答えなさい。⑴ 小竹を散らしたのはだれですか。古文中から書き抜きなさい。
⑵ どんな目的でこのようなことをしたのですか。古文中から十字で書き抜きなさい。
2
①
②③
④ 問二 にあてはまる、 線②﹁年の寄りたれば﹂の現代語訳を五字以上十字以内で書きなさい。
問三 線③﹁わづらひて﹂を現代かなづかいに直して書きなさい。
問四 線④﹁我が身にひっかぶる﹂とありますが、この話ではどのようなことを指していますか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 信安の家が火事にあったことイ 火事にあった信安が逃 にげおくれたことウ 信安が小竹ですべって転んだことエ 信安の家に強盗が入ったこと 問五 この話から得られる教訓として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア いつでも十分な準備をしておくことが大切だ。イ 急いでいるときほど、落ち着かなくてはいけない。ウ 何事もやりすぎるのはよくない。エ しんぼうすることが肝 かん心 じんである。
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次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 田 でん真 しん、田 でん広 くわう、田 でん慶 けい、この三人は兄弟なり。親に後 おくれてのち、親の財宝を三つに分けて取れるが、庭前に紫樹とて、枝葉栄え、花も咲 さき乱れたる木一本あり。これをも三つに分けて取るべしとて、夜もすがら三人僉 せん議 ぎしけるが、夜のすでに明けければ、木を切らんとて、木のもとへ到 いた
りければ、昨日まで栄えたる木が、にはかに枯 かれたり。田真これを見て﹁草木心ありて切り分 わかたんと言へるを聞いて枯れたり。まことに人としてこれをわきまへざるべしや﹂とて、分たずして置きたればまた再びもとのごとく栄えたるとなり
。
︵﹃御 お伽 とぎ草 ぞう子 し﹄︶︹現代語訳︺ 田真、田広、田慶、この三人は兄弟である。親の死後、その財宝を三つに分けて取ったが、庭前に紫樹という名の、枝葉がよく茂 しげり、花も咲き乱れた木が一本あった。これをも三つに分け合おうとして、夜どおし三人で相談したが、夜がすでに明けたので、木を切ろうとして、木のもとへ行くと、昨日まで青々と茂っていた木が、急に枯れてしまった。田真はこれを見て、﹁草木にも心があって切り分けようと言ったのを聞いて枯れたのだ。まことに人としてこのことを。﹂と言って、分けないでおいたところ︵木は︶また再び元のように青々とおい茂った。 *1紫樹=マメ科の落葉低木。ハナズオウのこと。 問一 線①﹁これ﹂は何を指していますか。古文中から三字で書き抜 ぬきなさい
。
1
*1 し けいじゆ
①②
③ 問二 線②﹁夜もすがら三人僉議しける﹂とありますが、三人は何について相談したのですか。﹁∼について﹂につながるように、十字以上十五字以内で書きなさい。
問三 にあてはまる、 線③﹁わきまへざるべしや﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア わきまえないかもしれないイ わきまえたほうがよいだろうかウ わきまえないでよいだろうかエ わきまえないだろ
う
問四 田真、田広、田慶の三人が、木を切るのをやめた理由として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 親がせっかく残してくれた木を切り分けるのは、親不孝だとさとったから。イ 一本の木を三人でまったく同じに分けるのは不可能だとわかったから。ウ 木が枯れたのを見て、木を切り分けるのは心ないことだと気づいたから。エ 木が枯れてしまったので、今さら切り分けてもしかたがないと思ったから。 について
練
習 問
題
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次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ きさらぎのほどより、よろづみな、冬のこころつきて、空のいろうららかにけしきだちて、四方山もかすみこめたるよそほひ、ことに、あけぼののけしき、たとふべき物もなく、あはれむべし。いにしへの人、春は曙 あけぼのといひけんも、うべなるかな。日の光やぶしわかねば、かずならぬ垣 かき根 ねの内も、Aにかはりてかがやきいで、草木生 おひて、みな、顔色を生じ、花まちがほになごやかなるけはひうれし。日かげも、やうやくのどかになりもてゆけば、人のわざも、ふるとしよりいとまあきありて
、
いそがはしからず
。
︵貝 かい原 ばら益 えき軒 けん﹃益 えき軒 けん十 じっ訓 くん﹄︶︹現代語訳︺ 二月のころから、すべてのものに、冬の様子がなくなり、空の色にもうららかな様子が現れ、四方の山もかすみがたちこめたありさまで、特に、あけぼのの景色が、B、趣 おもむきがある。昔の人が春はあけぼの︵がいい︶と言ったのももっともだ。日の光がどんなに草深いやぶでもへだてなく照らすから、粗 そ末 まつな家の垣根の中も、Aに代わって輝 かがやき始め、草木もはえて、みな、生き生きとして、︵人々も︶花が咲 さくのを待ってなごやかな様子になるのはうれしいものだ。日の光も、しだいにのどかになってゆくので、人の営みも、旧年の年の暮れよりもひまがあって、忙 いそが
しくなくなる。
問一 線①﹁よろづみな、冬のこころつきて﹂とありますが、人々の生活の変化について述べている部分を古文中から二十九字で探し、その初めと終わりの四字を書き抜 ぬきなさい。
∼
2
①
②
③
④
⑤ 問二 線②﹁あけぼの﹂とは、一日のうちのいつごろのことですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 夜明け イ 昼さがりウ 夕暮れ エ 夜ふけ
問三 Bにあてはまる、 線③﹁たとふべき物もなく﹂の現代語訳として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア たとえて言えば イ はなやかでウ たとえようもなく エ 珍 めずらしく
問四 Aにあてはまる季節名を漢字一字で書きなさい。
問五 線④﹁やうやく﹂を現代かなづかいに直して書きなさい。
問六 線⑤﹁いそがはしからず﹂の主語を古文中から書き抜きなさい。
問七 この文章の主題として最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 新しい季節の到 とう来 らいの喜びイ 自然と人間とのふれ合いウ 自然の奥 おく深さエ 古い時代へのあこがれ